400億円市場!男のロマン!人気沸騰中のキャンピングカーの魅力に迫る







今キャンピングカーが売れに売れているのをご存じでしょうか?
少し前まで、キャンピングカーというと、富裕層向けの道楽といったイメージがありましたが、現在では20代の若者でも手に入れることのできる、低価格帯のものも増えてきてるのもあり、様々な層に人気です。
キャンピングカーとはなにか?なぜこんなにも人々を魅了するのか?どれがおすすめ?
今回はそんな400億円市場となった(2018年日本RV協会調べ)人気急上昇の男のロマン、キャンピングカーの魅力をオーナーでもある私がご紹介します。

キャンピングカーは400億円市場!?

出展:日本RV協会 キャンピングカー業界の動向とユーザーの現状

上記の図は日本RV協会が調査した全国のキャンピングカー保有数をグラフにしたものです。
ご覧の通り右肩上がりで保有者数が増えている状況です。
キャンピングカー白書2018(日本RV協会発行)によると、各キャンピングカー販売店の売り上げを合計でなんと424億6975万円にも達することがわかりました。これは協会加盟社のみの集計なので本来はもっと多いと思います。
景気が良くなったこと、災害などのイレギュラー時の備えなど多くの要因があります。
そんな便利な乗り物キャンピングカーとはいったいどんなものものなのか詳しくご紹介します。

キャンピングカーとは

キャンピングカーとは、自動車でありながら、車内に調理器具、シンク、ベッド、トイレなど家さながらの設備の整った車のことを指します。(道路運送車両法ではキャンピング車)
キャンピングカーという言葉は文字通り、キャンプする車(camping car)、キャンピングカーという言葉は日本とフランスのみで使用されているそうです。北米ではRV(Recreational vehicle)、大型タイプはモーターホームなどと呼ばれています。

車検証では8ナンバー(特殊用途車)のみキャンピング車と記載されますが、ベッドが装備されていれば、4ナンバー、5ナンバー、3ナンバーもキャンピングカーと呼ばれます。

キャンピングカーにはベース車のバッテリー(メインバッテリー)とは別に、キャンピングカー用バッテリー(サブバッテリー)が搭載されています。
照明、冷蔵庫、テレビなどに使われる電力はこのサブバッテリーから供給されます。
このサブバッテリーは通常の車のバッテリーとは違い、充放電を繰り返しても長寿命のディープサイクルバッテリーを採用していますので、何度も使用することが可能です。

ほとんど家にあるような装備があるキャンピングカー。
しかし全てのキャンピングカーに同じ装備が付いているわけではありません。
次にキャンピングカーにはどんな種類があるのかご紹介します。

キャンピングカーの種類

キャンピングカーとひとくちに言っても、多くの種類があります。大きく分けると6種類。

  • 軽キャンピングカー
  • バンコン
  • キャブコン
  • バスコン(セミフルコン、フルコンもある)
  • トラックキャンパー
  • キャンピングトレーラー

だいたい大きく分けるとこのようになります。輸入車も同じようなカテゴリが存在します。(今回は国内モデルのみ)
この6種類のメリットやデメリット、どんな人におすすめかなどを紹介します。

軽キャンピングカー

出展:フィールドライフ社製 「バロッコ」 ベースはダイハツ ハイゼットトラック

文字通り軽自動車をベース車(元となる車)として架装したキャンピングカー。(軽キャンパーとも呼ばれる)
実はこの軽にも、キャブコン、バンコンなどさらにカテゴリがありますが、ややこしくなるので省略します。
ベースとなる車は、軽トラック、軽バンが主となります。上記写真の軽キャンピングカーは軽トラックの荷台に居住スペースを架装しているモデルになります。

魅力

維持費、ランニングコストが他タイプと比べものにならないほど安く済む。自動車税はバン、トラックベースの場合5,000円(市町村による)。車検も6万円ほどで可能。
駐車場が狭い、低い、マンション住まいでも駐車可能なサイズ。また、狭い道路でもどこでも入っていけるので、様々な遊びにも対応できる。
普段の日常使いもできるので、増車することなく現在のマイカーと乗り換えて、キャンプと日常とで兼用可能です。

デメリット

室内が狭いこと。乗車定員は4名だが、大人4人が就寝することは、かなり難しい。
写真の「バロッコ」のように屋根がテントのように上がるタイプ(ポップアップルーフ)であれば、かなり窮屈だが最大4人でも可能。
もうひとつは、パワー不足。軽に改造を施しているので、どうしても重くなり、山道など勾配のある道路ではパワーが出ずスムーズに登れない。

こんな人におすすめ

  • 駐車場が狭い、又は屋根が低い
  • 遊びに行く場所の道路が狭い
  • コスト重視
  • 1人旅または2人旅+α(ペット、子供)
  • 荷物が少ない人
  • 新車予算100万円~400万円ほど

バンコン(バンコンバージョン)

出展:トイファクトリー社製 「バーデン」

バンコンはトヨタハイエースや日産キャラバンなどの商用バン、1BOXをベース車としたキャンピングカー。モデル数最多。
ほとんどのモデルが外装に手を加えず、内装のみを架装しています。なかには、ポップアップルーフや、救急車のようなスーパーハイルーフなどもあります。

魅力

見た目がベース車そのままのため、周りから気付かれにくい。走行安定性も◎
ハイエースやキャラバンはボディサイズなどのバリエーションも多く、ビルダー(メーカー)も製作しやすいため、様々なモデルがある。(ペット旅、釣りに特化したモデルなど)
ナローサイズもあるので日常使いとの兼用も可能。他タイプと比べて乗降しやすい。
流通量が多いため中古車が豊富。カスタムパーツも豊富。

デメリット

車体がスチールボディなので、結露しやすく、断熱を施しても効果は薄い。
ハイルーフでも室内高が1600mmほどしかない。(ポップアップ、スーパーハイルーフは例外)
スライドドアは便利だが、室内のデッドスペースが大きく、家具が配置できない。
車体が大きい割に大人が4人以上就寝できるモデルが少ない。

こんな人におすすめ

  • 子供がまだ小さいファミリー
  • 日常使いと兼用したいが軽は嫌だ
  • 居住性より走行性能重視
  • 目立ちたくない
  • カスタム好き
  • 新車予算400万円~800万円ほど

キャブコン(キャブコンバージョン)

出展:バンテック社製 「ZIL」

誰もが思い浮かべるキャンピングカーといえば、こちらの形。これがキャブコンです。
型のキャブオーバトラックの荷台に居住スペースを架装しているもの。ベースにはカムロード、エルフ、ハイエースなどが使われています。
カムロードとは、トヨタ・ダイナ(トヨエース)をキャンピングカー専用に開発されたのがベース車です。リアワイドトレッド、オルタネータ強化、足回りなどを改良した仕様になっています。
カムロード(CAMROAD)は、Camper(キャンパー)とRoadability(走行性能)合わせた造語です。

魅力

広い室内で快適。
キャブコンの特徴はやはり車を正面から見て上部の位置にある運転席上のスペース「バンクベッド」。2~3人ほど就寝でき、荷物スペースとしても活用できる。
エントランスドア(後部出入り口)の位置も自由なため、多彩な家具の配置が可能。
バンクベッドがあるため居住空間が自由なレイアウトにできる。ダイネットやトイレシャワールームも設置可能。
ボディはアルミ又はFRP(繊維強化プラスチック)で形成されているため、軽くて丈夫。結露もしにくい。
製作段階で断熱を施せるので、防音、断熱に優れる。さらに家庭用のエアコンも装備できる(モデルによる)
新車から10年以上経っても金額がつく、リセールバリューが高い。

デメリット

車体が大きく高さがあるため、空気抵抗が高くなり走行安定性が悪い。
カムロードは許容荷重が少なく、全定員乗車した際に20㎏ほどしか荷物を積めない。
上の原因もあり、タイヤバーストが多い。こまめにタイヤの状態、空気圧チェックが必要。
ほとんどのキャブコンが中国やタイで作られているためクオリティは低め。
洗車が大変で1日かかる。
快適に乗るには、タイヤサイズアップ、強化リアスタビライザ、強化ショックやリーフの変更は必須と思います。
普段使いには不向き。
装備が増えるので当然注意事項が増える(水抜きなど)

こんな人におすすめ

  • 4人以上のファミリー
  • 駐車場があり、増車できる余裕がある
  • 目立っても気にしない人(よく話し掛けられる)
  • 全国旅をしたい
  • 新車予算700万円~1,100万円ほど

バスコン、セミフルコン、フルコン

出展:フィールドライフ社製 「シリウス」

主にマイクロバスをベース車として外装はいじらず内装を架装しているのが「バスコン」です。
「セミフルコン」はマイクロバスの運転席部を残してボディをカットし、内外装ともに架装しているタイプ。「フルコン」はシャーシ以外全て架装しているタイプになります。国産フルコンは現在販売されていません。(2018年12月現在)
簡単にいうとバスコンはバンコンの大きい版。セミフルコン、フルコンはキャブコンのベースをバスにして大きくしたもの。
国内モデルだとこれらのタイプがフラッグシップとなり、1000万円超えするので富裕層向けとなります。
これらはキャンピングカーユーザーの憧れです。
ベース車は、トヨタ「コースター」、日産「シビリアン」、三菱「ローザ」が主流です。

魅力

車両長さが6m~7mごどの長さがあるので広い。とにかく広い。
元々人を乗せるために作られているので、トラックと比べると乗り心地が良い。
居住性も走行性能も◎ 空気抵抗も少ないので安定性も◎
フルコン、セミフルコンは断熱、防音性が高い

デメリット

車体が6mを超えるサイズのため、駐車や遊びに行く場所を考慮しなければならない。
フルコン、セミフルコンの断熱は優れているが、バスコンは断熱、結露も弱い
タイヤサイズが前後違うため、ローテーションができない。(同サイズにしてるモデルもある)

こんな人におすすめ

  • 長期の旅に出られる時間の余裕がある
  • 車庫に余裕がある
  • 全国旅をしたい
  • 走行中も快適に過ごしたい
  • 新車予算1000万円~2000万円

トラックキャンパー(トラキャン)

出展:MYSミスティック 「J-cabin FT」

トラキャンとは、ピックアップトラックの荷台に居住スペース(シェル)を搭載したものになります。
最大の特徴は、居住スペース(シェル)を脱着ができることです。
日本ではあまり見かけないですが、アメリカでは主流のタイプになります。軽トラックに搭載するタイプも人気です。

魅力

普段はシェルを外し、日常使い。休日はシェルを装着して遊びに行けるという、まさに一台二役。
維持費が安い。シェル部分になにも税金はかからない。ピックアップトラックであれば自動車税は16,000円。軽トラックなら5000円。(シェルは荷物扱い)
ベースがピックアップなので豪雪地帯など雪道や悪路も安心して走行できる。

デメリット

ベースとシェルがセパレートしているため、居住スペースと運転席の行き来ができない。
乗車定員はベース車のみ。シェル部に乗車スペースは確保できないので最大でも5名ほどしか乗車できない。
ピックアップは日本での流通量が少ないため手に入れるのが難しい。
ピックアップの場合1年車検になり、高速道路が中型料金の区分になる。

こんな人におすすめ

  • すでにピックアップや軽トラックを所有している。
  • アメリカンスタイルが好きな人

キャンピングトレーラー

出展:RVランド hymer japan 「Touring Triton430 SE」

キャンピングトレーラーとは、エンジンを持たないため自らでは動けず、自動車でけん引するタイプになります。国内生産モデルもありますが、主流は北米又は欧米の輸入車がほとんどになります。
車両重量が750kg以下ではけん引免許が不要。それ以上だと必要になります。
けん引装置には種類があり、主に北米タイプと欧州タイプにわかれます。

魅力

エンジン、運転席部が無いのでバスタイプ並みに広い居住空間を確保できる。
消耗品が少なく、税金などランニングコスト、維持費が安い。自動車税は年間10,000円ほどで車検も50,000円程度。(自分で持ち込めば20,000でできる)
現地で切り離せば、ヘッド車(けん引車)のみで買い出しに行ける。
庭先に切り離しておけば、子供部屋、書斎など離れ家としても活躍できる。
目減りもしにくいのでリセールバリューも高い。

デメリット

けん引して走行する際、バックや右左折などにコツがいる。注意点が多い。
車両の長さがヘッド車と合わせると10m以上になるの場合もあるので、機動性が低い。道の駅などの軽い車中泊には向いていない。
トレーラー側(被けん引車)には乗車ができない。
高速料金が中型ランクになり、法定速度は80km/hになる。
ほとんどのトレーラーが軽く作られているため家具などの装備がチープ。
ヘッド車にけん引装置(ヒッチメンバー)を取り付けなければならない。
ヘッド車を所有していない場合はヘッド車も買わなければならない。

こんな人におすすめ

  • ヘッド車を持っている(ランクルなどのSUV)
  • 車中泊よりキャンプしたい人
  • 4人以上のファミリー
  • 予算200万円~400万円(免許不要)300万円~1,000万円(要免許)

どこで泊まるの?

キャンピングカーの泊まる場所で思い浮かべるのは、やはりキャンプ場ですよね。しかし近年ではキャンピングカーに対するインフラも整ってきて、色々な場所で泊まれるようになりました。

RVパーク

出展:RVパーク

RVパークとは、日本RV協会が主催で、簡単にいうと“車中泊専門有料駐車場”です。
主に、100V電源、トイレ、近くに温泉施設又はシャワーがある駐車場で、連泊も可能です。
料金はキャンプ場より安く、1泊2,000円程度で宿泊可能です。
全国に100か所以上あり、旅の拠点としても重宝されています。

道の駅

近年利用者が急増している“道の駅”ですが、こちらでも泊まることができます。
しかし道の駅側から「車中泊していいよ」とは公言しておらず、休憩所であり、宿泊所ではありません。定義はありませんが、あくまでも仮眠程度。ここを勘違いしている人が多いのも問題になっています。最低限のマナーとして、エンジンは切る、ゴミは持ち帰る、オーニングやイスを出さないなどはしっかり守りましょう。

利用するならちゃんとなにか買って帰りましょうね。

高速道路のサービスエリア・パーキングエリア

こちらも道の駅と同じで、休憩所であり、宿泊所ではありません。
こちらも定義はありませんが、旅の途中に仮眠として使用する分に問題ありません。マナーは道の駅と一緒です。
利用者が優先となりますので、仮眠する際は建物より遠い位置で駐車しましょう。

「キャンピングカー泊まっていいよ」と公言しているのは、オートキャンプ場とRVパークのみです。
キャンピングカー禁止の道の駅も増えていますので、道の駅などに泊まる際は、他の利用者の迷惑にならないようきちんとマナーを守りましょう。

キャンピングカーの魅力

キャンピングカーの魅力というと、なかなか言葉では表せられないものがあります。
おそらくキャンピングカーを利用したことがない人からすると、「キャンピングカー買う金があったらホテル何回泊まれるんだよ」といった意見があるでしょう。まあその通りです(笑)
しかしホテルや旅館では味わえない、キャンピングカーだからこそできる経験もあります。

贅沢な時間

例えば、湖の目の前に泊まったとき。朝起きて外に出たら澄んだ空気に大きな湖。コーヒーを入れて朝の一服。このとてつもない贅沢感はホテルや旅館では味わえないと思います。

自由な旅

キャンピングカーは自由な旅ができます。旅館の予約も、チェックインもいらない。好きな時間に好きな場所に行ける。金曜日の夜に出て朝方目的地に到着して休憩してから遊びに出かける。こういった計画いらずの自由な旅ができるのもキャンピングカーの魅力です。

ペットと旅行

キャンピングカーならペットとの旅もできます。ペットOKなホテルもありますが、少ないし、高い。ペットホテルに預ける手間など色々と不便ですが、キャンピングカーでならどこへでも一緒に旅に行けます。

キャンピングカーの覚えておきたいこと

これまで色々と説明してきましたが、なんだかよくわからない人もいるでしょう。
キャンピングカーは色々とややこしいので混乱しないように次の事だけでも良いので覚えておきましょう。

日本で販売されているキャンピングカーのほとんどは“カタログモデル”になっており、ベース車、レイアウト、形状は決まっています。例えば下記写真のキャンピングカーは車体はハイエースですが、デルタリンクというビルダーが製作した、モデル名「Darwin Q3」というキャンピングカーになります。

出展:デルタリンク社製「Darwin Q3」

ビルダー(メーカー):デルタリンク(会社名)
ベース車:トヨタハイエース
モデル名:Darwin Q3
タイプ:バンコン

といった感じになります。かなりややこしいですが、これは覚えておきましょう。
もちろんマイカーを改造してくれるビルダーもありますが、少ないのが現状です。


いかがでしたか?
かなり長文なってしまいましたが、キャンピングカーは奥が深く、まだまだ書き足りないくらいです。
私は5年ほど前にキャンピングカーのオーナーになりました。今ではキャンピングカーが無い生活は考えられないほどどっぷりとハマってしまいました。キャンピングカーを通じて色々な方と出会い、色々なことを学びました。

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